Culture Shock (Japanese)

カルチャーショックとは?その対処法は―

外国を旅するのは楽しく興味深いものですが、外国に住むとなると話は違ってきます。普段見聞きしない景色や音、初めて触れる文化にワクワクする時期が過ぎると、例えば買い物や乗り物の勝手が違うといった日常生活上の問題につき当たったり、住み始めた国の文化に馴染めないと感じるようになり、そこからフラストレーションや反感、ストレスまた不安という感情が生まれてきます。

カルチャーショックは、見知らぬ土地に住む時に直面する困惑の感情です。文化人類学者のオバーグは、新しい文化に接触した際に経験する症状を、喜ばしくない驚きまたはショックとして説明しています(1960)。彼はまた、それを新しい文化にさらされたことからくる不安とフラストレーションの状態とも言っています。新しい文化に適応できない難しさは、新しい生活環境の中で、その文化に根差した振る舞い方や決まり事、表現の仕方などをどうとらえたらいいかわからないことからきています。

考えの拠りどころを失う、すなわち物事を見る上で、自国で馴染んできた手がかりやシンボルとなる事柄がないことが、アイデンティティーの葛藤や混乱、文化に対する誤解、人間関係の対立、そして無力感などを引き起こすと考えられます。それは新しい文化の中での価値観や信条、習慣、行動原理が、慣れ親しんできたものと違う、あるいは違うと感じる度合いが大きいほど激しくなります。

カルチャーショックの6つの側面

  • 慣れようと努力することからくる緊張
  • 喪失感(友人、地位、職業、財産)
  • 新しい文化からの拒否感
  • 役割や価値観、自己アイデンティティーの混乱
  • 異質な慣習への不安さらに怒り
  • 無力感

よく見られる症状は、孤立感、不安や心配、神経質になりすぎる、気分が変わりやすいなどで、うつ状態になったり仕事の成果が上がらなくなることもあります。またこうした変化は家族全体にも影響します。

そこから回復し適応していく段階になると、“訪問者”の殻を破って新しい文化の中でどううまく生活していったらいいかを学び、自立していきます。新しい環境に慣れ、そこで生きていく自信がついてくると、異文化に対する見方も変わってきます。違いを認め、新しい文化の独自性を受け入れることにより、その国の人々とうまく交流し社会的な関係も築いていけるようになります。この段階に至って、満足感や達成感、そして人間的な成長も感じられるようになるのです。

ですから、ある意味”時間“がしてくれる仕事を信じて、カルチャーショックに深く陥らない仕掛けを、日常生活に取り入れていくことが大切でしょう。そこで最後にカルチャーショックをできるだけ軽くするためのステップを挙げてみました。

1.カルチャーショックはどこでも起こりうることを自覚する

2.新しい土地に住み始めたらすぐに、自分を支援してくれるネットワークをつくるのに役立ちそうな、あらゆる機会をチェックする

3.過度の飲酒や食べ過ぎなど、現実逃避的な手段に陥らないようにする

4.他の人の経験に学ぶ

5.溶け込んでいくには時間がかかるという余裕をもつ

6.“変化”に対して開かれた、また柔軟な気持ちをもつ

7.自分の感じていることや考えていることを話したり、あるいはほかの手段で他の人に伝え、コミュニケーションをとっていく努力をする

8.必要と感じたら専門家の力を借りることをためらわない

9.カルチャーショックの肯定的な側面に目を向ける――経験した人の方が、しない人より新しい環境によりよく順応していける

10.ユーモアのセンスを失わない

11.外国の文化に好奇心をもつ

12.往々にしてありがちな人々の対応を肯定的にとらえるようにする

13.自分に自信をもち自分を信じる

14.新しい環境で間違えを犯すのは誰にもあること、失敗に耐える力が不可欠

15.自国に帰った時には同じような症状に見舞われ得ることを自覚する(逆カルチャーショック)

みなさんの新しい外国での暮らしが実り多いものであるよう、私たちはいつも願っています。

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